掲題そのままではあるのですが、基本情報技術者試験(CBT・2021年上期)を受験してみて、一応スコアレポート上は合格水準の60点を超えたようだったので、後学者のために記録しておきます。
尚、掲題の通り未経験・専門外であるものの、ITパスポートや情報セキュリティマネジメント試験は合格済なので、厳密にゼロスタートではないですが、参考にはなるかと思います。
①基本情報技術者試験の全体感
情報学の基礎知識+アルゴリズムへの基礎的な理解が求められる試験で難易度は相応
試験の位置づけとかは以下の公式サイトを見ればわかりやすいのですが、ITパスポートがIT使用者の基礎知識レベルを問う試験だったのに対して、基本情報技術者はどちらかというともう少し専門的な情報技術に関わる基礎知識を問われる感じです。
なので、ITパスポートと比べると、レベル感は大分違う感じではあります(ITパスポートと比較するのもあれな気はしますが…)
テクノロジ系については、ITパスポートで言うとビット計算(01の2進数のやつ)のあたりの話を深堀りするような感じと思うのがわかりやすいかもしれません。マネジメント・ストラテジ領域についてはさほどレベル感は変わらないです。
IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:基本情報技術者試験
とはいえ、文系・非IT系・数学苦手でも短期間で合格可能なレベル
テクノロジ系は上記の通り少し難しいのですが、試験の形式も午前・午後ともに選択問題ですし、問われる内容もプログラミングを一からせよ!とか、システムを組め!とか言われるわけではないので、参考書と問題を回していれば、そのうち理解できるレベルではあります。
数式がバンバン出てきて、覚えていないと解けない、というわけでもありませんし、数学が出来なくても問題ないですしね。極論、合格点の半分ぐらいはテクノロジ系以外なので、マネジメント系とストラテジ系をしっかり理解できていれば、テクノロジ系の正解率が50%でも問題ありません。
CBT方式に変わり、受験申込・日時に自由が利くようになった
令和2年度以降、CBT方式(テストセンターで受けるやつ)に変わって、受験日が指定されなくなり、平日夜でも受験可能になった&午前午後で分割して受けられるようになったので、かなり受験しやすくなりました。
申し込みの時期・受験期間は残念ながら少し限定されていますが、それでも特定日にしか受験できなかったのに比べると、大分進歩しましたね。
(私も、思い立って1カ月以内に受けることが出来ました)
②学習に使った資料など
まずはともあれ参考書
参考書は令和3年度版の「栢木先生の基本情報技術者教室(情報処理技術者試験)」を購入しました。価格も安いですし、非常にわかりやすく、良い参考書ですね。
とはいえ、基本情報技術者試験では最新の動向は問われないので、別に最新版を購入する必要性はなく、古い版のものを中古で購入しても良かったかな、と思います。
尚、午後試験対策の参考書って必要ないの?と誰もが思うわけですが、結局のところ、午後試験は文章題になるだけなので、学習範囲は午前と全く同じです。なので、午後試験用の参考書は特に必要ないですね。
午後も含めて、問題集はいらない。アプリなどで対応しよう
基本情報技術者試験は試験範囲が「基本」なだけあり、特に法律が関わるわけでもないので、あまり最新の情報を要求されません。よって、過去問をやれば十分事足ります。
CBT方式に変わった以降の試験問題については公開されていないので、令和1年までの過去問で大丈夫なのかな、と心配になるかと思いますが、特に問題はありません。
iOSやandroidのアプリストアを調べると過去問アプリはたくさん出てくるので、適当にチョイスして、午前についてはアプリを回しましょう。以下のサイトでPC上で回しても良いですが、スマホでポチポチやるのが一番学習速度としては早いと思います。
午後試験についても、過去問を解けば問題ないので、上記サイトの過去問を解くだけです。特に追加で午後対策の問題集を買う必要はないですね(いくつか書店で見たけど、表計算載ってないし、どうせ選択で半分の問題は解かないので、無駄です)
問題を解くのに飽きたら普通の関連書籍を読むのもアリ
ぼくは参考書とアプリをやる傍ら、どうしてもそれだけだと面白くないので、関連する書籍を図書館で借りてきて読んだりしていました。新しい技術だけあって、当時まさにかかわっていた方が書いた著者の主観が入った読み物がたくさんあるのは良いところですね。
特に、ネットワーク関連については、どうしてもイメージが付きづらいところがあるので、「インターネットの基礎」を読んでみると理解が深まるかもしれませんし、以下の「情報学基礎」は下手すると参考書よりわかりやすいです。
③実際の学習内容と少し難しかった箇所
参考書⇒アプリで終わり!
1週間かけて参考書を1周流し読みして、アプリで過去問を100問×9セット=900問解いて、試験へ、という感じでしょうか。過去問アプリをやる合間に関連書籍を趣味的に5.6冊読んだりしていたのですが、単純に試験予定日まで日があったので過去問解くのを飽きてしまった、というのが実態ですね。
200問ぐらい解いた段階で正答率が80%を超えていたので、午前試験までだけであれば1週間半ぐらいで合格できそうな印象です。
ビット計算とネットワーク関連がやっぱしんどい
全体的にそこまで難しさは感じなかったのですが、普段使わない脳みその使い方を求められるビット計算関連と、そもそも略語が多くて直感的にわかりづらいネットワーク系の問題が慣れるまではしんどかったです。
参考書を買う理由も9割ぐらいはここですね。ほかのものは基本的に問題解いて簡単な解説を読むだけで良いのですが、この辺は参考書も併用してきちんと理解した方が良いです。
④実際の試験
受験会場が満員で予約できない…
1週間半ぐらいで午前試験は受かるかな、と思えたので、予約しようとしたのですが休日は直近も含めてすべて満席。ということで、仕事の予定を鑑みて、翌々週の平日夜の予約になってしまいました。この辺は失敗でしたね。
(下手すると、受験できずに終わる可能性があるので、早めに受験会場は予約した方が良いです)
1時間ちょっとで解き終わり、すぐスコアレポートが届いて午前は8割
プロメトリックで予約した日に受験しにいって、通常のテストセンター系試験と同じように受験しました。2時間半あったものの、1時間ぐらいで解き終わり。出た直後にスコアレポートが届いて、確認すると80点超で午前は余裕で合格っぽい。
内容としては特に驚きはない感じ
多少見覚えがない感じの問題もあるものの、基本的にはあまりサプライズはない感じです。CBTになったからといって特に問題の傾向に大きく変化はなさそうです。
⑤午前のまとめ
- 文系・未経験でも参考書+問題アプリで問題なく対応可能
- 学習期間的には1日1時間前提で最短1週間半ぐらいで行けそう、3週間はちょっとダレた。
- 少しとっつきづらい分野は関連書籍読むとイメージがつかめるかも
- 試験会場の予約は早めにしたほうが良いです。
そんなところで。午後分は以下の通りです。