前回:QNAP(NAS)のMusicStationアプリでFLACファイルがCUEシートでトラック分割されない問題への対応 - teke teke my life
スマホ上でMusicStationアプリを活用してFLAC+CUE形式でもトラック分割で扱う方法が先日わかったので、一旦保有しているFLACファイルを適正な形に整備していたところ、MusicStationアプリ上の「高機能なソフトでは表示されるアルバムアートワークが表示されない」「アーティスト名が不明なアーティストになる」事象に対する対応策がなんとなくわかったので、こちらに記録しておきます。
※手探りでやった結果概ね解決した話なので、理屈が正しいのかは担保できません。
(Qnapを使っているライトユーザーが少ないからか、MusicStationアプリに対する対応があまりWebにないんですよね…。このへん、Synolgyの方が良かったかな、というところです)
①アルバムアートワーク(ジャケット写真)が表示されない原因
比較すると埋め込みイメージが登録されているファイルとないファイルがある
Tunebrowserに入れた段階でジャケット写真が表示されていないものについては、自分で都度手作業でイメージ管理から補正していたため、Tunebrowser上では適正にアルバムアートワークがすべて表示される状態になっていますが、MusicStation上では一部のアルバムを除いて表示されません。
こういうときは、大体Tunebrowserが高機能すぎて補正が効いているだけなので、MusicStationが参照していそうなプロパティを見に行ってみます。
イメージ管理から確認すると、3種類のイメージがあり、MusicStation上で表示されていないものは「埋め込みイメージ」「フォルダイメージ」がブランクになっており、「関連イメージ」が入っている状態になっていました。名称的に原因は「埋め込みイメージ」が付与されていないからっぽいですね。
Tunebrowserではアートワーク情報がなくても適切に表示される理由
通常、CUERipperでCDのリッピングを行う際、アートワークが見つかれば自動取得してくれますが、アートワークが見つからない場合はアートワークが登録されていない状態でFLAC+CUEシートが生成されます。
Tunebrowserでは、CUERipperでのリッピング時にアートワークが取得できなかった場合でも、自動的に「関連イメージ」をネットから取得してきてくれるようで、Tunebrowserでは問題なく表示されるものの、Tunebrowserの外でファイルにアートワークが紐づいていない状態が生まれている、ということのようです。
②アートワークを適正に登録する
埋め込みイメージにアートワークを登録していく。
副作用もありそうですが、そのまま「関連イメージ」の画像を「埋め込みイメージ」と「フォルダイメージ」にドラッグし、コピーして割り当ててしまいます。数が多いので、「Ctrl+I」のショートカットキーで呼び出してやると早いですね。
もし、ここで「関連イメージ」もないのであれば、右クリック⇒「インターネットで検索」でネット上からジャケット写真イメージを入手して、割り当てていきます。アーティストの公式HPの画像が高画質なため、おすすめです。
登録が終わったらNAS上のファイルを置き換える
もともとNAS上のファイルを参照していれば別ですが、PC上で作業した場合、当然NAS上のファイルには反映されていないので、NAS上のファイルと置き換えを実施します。今回はアーティスト名の再整備も行うので、アーティスト名の再整備後にまとめて置き換えました。
曲単位ではアートワークが表示されるようになった。
アートワークは読み込みの関係なのか、アプリ上のキャッシュのようなものの関係でうまくいっていないのか、アルバム単位で表示させた場合、表示されないものも残っているのですが、曲単位ではしっかりとアートワークが表示されるようになりました。
アルバム状態で情報が表示されない事象は謎ですが、そもそもスクロールして下の方に行けば行くほどアルバムアートワークの読み込みが追いつかないので、CDの枚数が多すぎるのかもしれません。
③不明なアーティスト表示になってしまう原因
内部CUEが適切に書き込まれていないのか、アルバムアーティストの付与の問題なのか
「不明なアーティスト」表示がされるFLACファイルを確認してみると、すべからく、CUEでトラック分割されていないファイルであることがわかりましたが、CUEでトラック分割されていないファイル側からみると、アーティスト名が付与されているものもちらほらあります。結局原因がよくわかりません。
とはいえ、想定される要因としては、以下程度です。アルバムアーティストを全量入力してしまえば、その過程で内部CUEのデータも持つようになるはずですので、解消しそうです。
- 内部CUEにアーティストが付与されていない
- 内部CUE関係なく通常アーティスト名はデータとして持っているが、CURRipperで取り込んだ際にアーティスト名を持っていないファイルが生成されてしまった
- MusicStationではアルバムアーティストを参照しているが、登録されていない
(おそらく、内部CUEの問題なのでアルバムアーティスト情報を付与しなくても良さそうではありますが)
④解消に向けたアルバムアーティスト情報の付与
未登録のFLACファイルだけアーティストごとに表示してやると早いかも
アルバムアーティスト名を付与する場合、各アーティストごとに一括して選択し、入力していくのが早いです。
付与されていないファイルばかりなら別ですが、付与していないものが少数の場合、Tunebrowserの表示設定(クエリ)で「%@_ALBUMARTIST%\%@_CARTIST%\」と指定すると、アルバムアーティスト>アーティストの順で並ぶため、編集がしやすくなります。
いや、もうちょっと効率の良い方法はありそうなんですが、調べるのもめんどうなのでこれで対応します。
登録が終わったらNAS上のファイルを置き換える
もともとNAS上のファイルを参照していれば別ですが、PC上で作業した場合、当然NAS上のファイルには反映されていないので、NAS上のファイルと置き換えを実施します。めんどくさかったので全ファイル置き換えたら、ファイル数が多かったので40分以上かかりました。
不明なアーティストの撲滅に成功
不明なアーティストが消えて、検索時やブラウジング時に目的のアーティストを探しやすくなりました。曲数や画像数が多すぎるのか、読み込みが遅いのが難点ですが、スマホから再生する環境としてはそう悪くありません。
自分が欲しい曲が入ったサブスクを無料で使っている感じになってきたので、ようやくNASに投資した意味が出てきました。まあ、5年償却で月間1000円以上かかっているので、サブスク対比でトントンぐらいなのはそうなのですが…
⑥まとめ
- アートワークを表示させるには「埋め込みイメージ」を登録する
- 不明なアーティストはアルバムアーティストをすべて更新すれば撲滅出来る※
※内部CUEのアーティストタグが埋まっていれば良い、という説の方が濃厚ですが、結果的には解消されます。
力技で解決している感が否めないので、役に立たない記事な気もしますが、あまりPCに詳しくなく、QNAPのNASで音楽再生して困っている方向けに上げておきます。目的がある程度果たせればよいのです。